018 / EC利益率改善
EC 利益率の計算と改善順。粗利・広告費・送料を見直す
ECサイトは売上が伸びても、手数料、送料、広告費、クーポンが重なると利益率が落ちます。まずどこを見るべきかを、実務の順番で整理します。
この記事の要点
- 利益率改善は、売上アップより先に「粗利が残る構造」を確認すると進めやすいです。
- 最初に見るのは販売価格、原価、モール手数料、送料、広告費、クーポン負担です。
- 商品単位、広告単位、月次単位の3つで見ると、改善対象を見誤りにくくなります。
EC利益率の計算式
利益率 = 利益額 ÷ 売上 × 100 です。ECでは利益額を、販売価格から原価、モール手数料、決済手数料、送料、ポイント、クーポン、広告費を引いた金額として見ます。
粗利率だけを見ていると、広告費や送料無料の負担で実際の利益率が下がっていることに気づきにくくなります。商品別に見るときは、まず広告費を入れる前の利益率を出し、次に広告費後の利益率を見ます。
見直す順番
- 商品粗利: 販売価格、原価、モール手数料、送料込みで利益が残るか確認します。
- 値引き: クーポンやポイント還元を入れても、最低限残したい利益額を下回らないか見ます。
- 広告費率: ROASだけでなく、粗利に対して広告費が重すぎないかを確認します。
- 客単価: セット販売、同梱、送料無料ラインで、送料負担に対する利益を改善します。
- 在庫回転: 滞留在庫は値引き前提になりやすいため、利益率を下げる原因として分けて見ます。
改善候補の見つけ方
| 見るもの | 改善しやすい症状 | 次の確認 |
|---|---|---|
| 商品別利益率 | 売れているのに利益が薄い | 価格改定、送料条件、手数料込み価格 |
| 広告費率 | 売上は増えるが利益が残らない | 許容広告費、広告後利益 |
| 送料 | 低単価商品の利益が消える | 同梱、セット販売、送料無料ライン |
| 手数料 | モールや決済ごとに利益が違う | 販売チャネル別利益、手数料込み価格 |
| クーポン | セール時だけ赤字に近い | 割引後利益、ポイント負担 |
| 返品率 | 月次では利益が残らない | 返品理由、商品ページ説明、梱包改善 |
改善の優先度
| 優先度 | 見る項目 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 原価と販売価格 | ここで利益が残らない商品は、広告や送料を直しても苦しくなります。 |
| 2 | 手数料と送料 | 商品別の固定負担が大きく、売れるほど利益が薄くなることがあります。 |
| 3 | クーポン・ポイント | 施策時だけ赤字に近づく商品を先に見つけます。 |
| 4 | 広告費率 | ROASではなく、広告後利益が残る範囲に調整します。 |
| 5 | 客単価と同梱 | 送料負担を薄め、1注文あたりの利益額を増やします。 |